梅雨真っ盛りの7月。7月といえば七夕様。
近年天の川はなかなか見えませんが、笹の葉に願い事を書いた短冊を下げる習慣は今も健在です。
小2の生徒さんは、マンションの玄関の七夕飾りに「小銭がたまりますように」と書いたそうです。「お金持ちになりたい」ならわかるのですが、わざわざ「小銭」と書いたというのに「???」と思ったので、理由を聞くと、彼女いわく『忍たま乱太郎』に出てくる小銭の大好きな『きり丸』のキャラにはまっていて、彼のセリフが浮かんだらしいのです。「な〜るほど!」。思わず吹き出してしまいました。
私が七夕で思い出すのは、3つの星座の星を結んだ夏の大三角です。
私の小4の時の担任は、渋谷にあった五島プラネタリウムの解説員から転職して小学校教師になったという熱血先生でした。課外活動では天体観測や岩石採取、林間学校では、PTAを説得して富士登山(8合目)まで経験させて下さいました。
皆既月食を見るために、放課後教室に残ってお弁当。夜の教室というだけで大興奮です。いよいよ校庭に出て期待に胸を膨らませて空を見上げるのに、雲に隠れてなかなか現れず。諦めた頃一瞬見えた月に大歓声が上がりました。その間先生はずっと放送室から解説でした。
そして学年の文集を作ったときに、先生は、
「君たちに星をあげよう。男子にはわし座のアルタイル(彦星)を、女子にはこと座のベガ(織姫)を…(以下略)」
という文章を載せられたのが、私の記憶にしっかりと刻まれました。
今私が接している子どもたちの心にも、この教室の記憶が刻まれるのかと思うと、恐ろしくなります。あたたかく幸せな記憶として残ると嬉しいのですが…。