9月になっても猛暑は続きますが、OL時代の同期女子グループで、3年延期した浜松旅行に行ってきました。
浜松は徳川家康ゆかりの地。大河ドラマのブームで賑わっていましたが、私にとってはやっぱり音楽のまち。でも実はこれも家康のおかげで、各地から「ものづくり」の職人が集められ、発展したそうです。ヤマハ、河合、アポロ、ローランド、スズキ(鍵盤ハーモニカが有名)など、楽器メーカーが集まっています。
「ヤマハ企業ミュージアム・イノベーションロード」
グランドピアノの屋根の裏面にクリムトの絵が施された、ウィーン・ヴェーゼンドルファー(2008年ヤマハグループになりました)や、NHK紅白歌合戦で使用されたヤマハ・フルコンサートグランドピアノCFX(2,000万円と聞きびっくり!)を、誰でも試弾できて、私も貴重な経験をさせてもらいました(練習に使用してはいけません、念のため)。
バーチャル・コンサートも体験しました。無人の自動演奏ですが、ピアノ・ベース・ドラムを目の前で人が演奏しているような臨場感。ピアノは鍵盤とペダルが動き、ベースは胴体が震え、ドラムは皮がボコボコ振動し、3人の演奏姿も壁に映し出されます。フシギな未来の空間にスリップしたようでした。
「浜名湖オルゴールミュージアム」
ここでは歴史をさかのぼって、昔のオルゴールの音を聴かせてもらえました。といっても、想像以上に立派なコンサートでした。
ディスクオルゴールは金属製の円盤に棘が出ていて、回転すると棘が金属の棒のような板を弾いて音が鳴る仕組み。木製の箱で音を響かせる点はピアノや弦楽器と同じですね。
そのあとに出てきたロール紙にパンチで穴をあけたものを手回しするオルゴールは、パンチされた紙を変えれば色々な曲が演奏できます。
食器戸棚にいくつもの楽器を詰め込んだようなオルゴール(?)は穴に風を吹き込むことで音にするという・・オルガンと同じ発想?
アメリカで禁酒令が出された時代、非合法の酒場で食器棚に見せかけて使用されていたそうです。面白いですね。
これらは電気が発明された後のレコードやコンピューター音楽の原点ではないかと、ひそかに想像を膨らませていました(違ったらごめんなさい)。
生存に絶対必要ではないのに、これほどの叡智や資金を使って開発されたモノが、今日につながる楽器であり、それらが音楽文化を発展させてきたことに、あらためて深く感銘を受けた私でした。