怒涛の1ヶ月

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大阪・関西万博も秋の行楽もショパンコンクールも味わう間もなく、嵐のように過ぎ去ったひと月でした。

「デュオの会」のコンサートが長津田アートホールであり、今年始めから合わせの練習をしてきた連弾の曲を発表しました。

帰宅して記念写真を撮り、お風呂から上がったところで、病院から一本の電話が。

夏前から徐々に施設の食事が食べられなくなり、9月初めに入院して点滴で頑張っていた義母が、息を引き取りました。

97歳の大往生でした。コンサート終了後という、まるで見計らったような絶妙なタイミングでの旅立ち。
私以外の家族は日中お見舞いに行っていました。私は残念ながら行けませんでしたが、まるで私の本番が終わるのを待っていてくれたかのようでした。

それからは親族への連絡、葬儀社との打ち合わせや準備、レッスンをしながら、5日後に葬儀と、慌ただしい日々が続きました。

葬儀を終えた3日後には、実父母の十七回忌法要。今回で法事は最後にすることにし、姉弟や子ども、孫たちが集まって賑やかに過ごしました。

次の週末は、現在師事している先生の教室の発表会。ソロを弾くのは何と6年ぶりで、もう恐怖でしかありません。日程を変更してもらった直前のレッスンでは、

  • ゆっくり弾く
  • 打鍵をしっかり
  • 集中を切らさない

「この3点に気をつけて、ミスなく弾けたらそれでいい。」と言われました。「同じプログラムで11月にもう一回弾くので、今回はそれで十分。」とのアドバイスに、だいぶ気持ちも軽くなり、あれこれ考えすぎなかったおかげで、何とか無事終えることが出来ました。

今回つくづく感じたことは、たとえ瀕死の身内がいても練習は休めないことです。プロのピアニストでなくても本番は本番。どんな職業にも責任は生じるものですが、ピアノの演奏も真剣勝負なのだとあらためて思いました。

目下のところは心身の疲労回復中。疲れてくると自然が恋しくなるものです。
近所の野川の川辺を散歩したり、神代植物園のバラに癒されたりしながら、香りに包まれて気持ちを整えています。